Aki Usami
きっかけは些細なこと。
あるお話を知って「あ、太鼓やってみたい。」そう思った。
特に太鼓が好きなわけでもなく、特別思い入れがあるわけでもなく。
母に「太鼓やってみたいんだよねー。」そうこぼしたら、
次の日には地元の太鼓チームをいくつかピックアップしていた。
自分が今このチームにいるのも母がいたからである。
HPも何もみず、どんなチームかも知らないまま、総をたずねた。
今思えば、バカなんだろうなと、そう思う。
とにかく、いろんな意味で影響を受けるチームで、
当時高3卒業を残すのみ、進路未定。
自分が今いる道は、総に出会わなかったら選んでいなかった道で。
――――「この人達に自分は何ができるんだろう。」――――
世話好きで心配性、お節介な自分はそう思った。
いつでも笑顔で迎えてくれて、いつでも助けてくれる。
ついていくのが精一杯で悩んだりすることもやっぱりあるけれど、
もどかしくなったりする事もやっぱり多いけれど。
それでも、この音にこの振動は心地良い。
いつのまにか好きになっていた太鼓。
一緒にいるのが当たり前になっていた和太鼓総。
このチームが在る限り、自分は太鼓の傍に居るのだと思う。
「おっきな家族」
メンバーの為にできる事は何か。
そんな気持ちの上で自分はこのチームに所属していたりもするのである。
そして届けたい音がある。
いつか自信を持って、自分らしくその音を届けられたら。
生意気にもそんなことを思っていたりもするのである。